失敗

 何もかも上手く運ぶ自信があった。わたしの言うことを聞いていれば金には困らないよ、と思っていた。

 

 でも、全てダメになった。妊娠中は恐喝まがいのことをして、なんとか生計を立てていた。そんなのが延々に続かないことくらい知っている。だけど、期待していた。また、新しい話が舞い込んでくるのではないか、と。

 

 そんな都合のいい話は無かった。わたしに残されたのは、バツがついた戸籍と子供だけだ。全ての期待が裏切られたとき、自信と金を失い、わたしは自分の愚かな失敗を認めた。